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【第2話】退院後の母が別人になっていた→その後知った最悪の真実に震えが止まらず…
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本編
スカミ「あれ?おじいちゃん、
おばあちゃん…おかあさんは?」
祖母「お母さんはちょっと…
急なご用が出来ちゃってねぇ…
代わりにおばあちゃんが迎えに
来たのよ。さぁさぁ、
早くお家に帰りましょう」
お迎えを待つ間、母にあれを話そう、
これを聞こう、と考えていた私は、
正直少しガッカリしたが、
祖父母が迎えに来る時はいつも、
家に帰ると母が夕飯を作りながら
待っていてくれた。
その日も、
(おかあさんは、きっと
家で待っていてくれるはずだ!)
と思った私は、
祖父母の手を引っ張って
保育園前の駐車スペースに向かい、
祖母を車に押し込んで、
祖父の運転をせかした。
家に着くと、車から飛び降りて
玄関まで走り、戸を開けるなり
私は叫んだ。
スカミ「おかあさ〜ん!
ただいま〜!」
ところが…答えてくれるはずの
優しい声は聞こえず、家の中は
静まり返っていたのだった…
スカミ「あれ…?おかあさん…
いない……」
祖母「この子はもう…
家に着くなり走って行っちゃって!
お母さんはまだ帰ってないわよ」
急に不安になった私は、母はいつ
帰ってくるのかと祖母に尋ねた。
祖母は少し困ったような顔をして、
「そのうち帰って来るわよ…」と、
歯切れの悪い言い方をしていた。
私は玄関のあがりかまちに腰掛けて、
母を待ち続けた。
祖母が居間の机に出してくれた
ジュースとおやつも、
玄関まで持って行って食べた。