前回の内容はこちら▼
【第3話】盲導犬の尻尾を踏む子供→主人が困っていると…
前回の内容はこちら▼ 1話から読みたい方はこちら▼ 本編 まぁ、俺は24歳。 友達もみんな同い年で、大学生 くらいに見えるかもしれないな。 実際は、これでも全員が社会人、 普通に会社員なんだが。 ちなみに今日は祝日だ。 幼稚園で、祝日行事で...
1話から読みたい方はこちら▼
【第1話】盲導犬の尻尾を踏む子供→主人が困っていると…
こちらもおすすめ▼ 本編 何やってんだ、あの子! 俺は思わず足を止め、 前方の異様な光景を見つめた。 シンヤ「スカオ?どうした」 マコト「何かあったのか!?」 連れ立って歩いていた、 高校時代からの友人シンヤと マコトも、顔色を変えたらしい...
本編
盲導犬が全く反応しないので
調子に乗ったのか、それとも
無反応が面白くなかったのか。
男の子は蹴るだけではなく、
尻尾を踏み始めた!
それでも犬はびくともしない。
うなり声一つたてようとしないのだ。
ただされるがままだった。
もう見てられない。
スカオ「行ってくる!」
俺は小走りになった。
後ろで友達が何か言ってたような
気がするが、犬がかわいそうすぎて。
そっちの方に気を取られていて、
俺は男の子のそばまで駆け寄った。
スカオ「やめなさい!」
男の子「なに、おじさん」
スカオ「犬がおとなしいからって、
やっていい事と悪い事があるだろう?
かわいそうな事をするんじゃない」
俺は、さっきの女性が気づくかも
しれないと思い、そちらをちらちら
見ながら男の子に注意した。
返事は、ひどいものだった。
男の子「おじさん、
飼い主じゃないでしょ?うるさいよ」
スカオ「飼い主かどうかの
問題じゃないんだよ、君。
ダメなものはダメだ」
男の子「うるさいなぁ」
俺の話を聞こうともしない。
この子、いや悪ガキは、
普段から生き物を
いじめ慣れているのだろうか。
盲導犬が、主人のために
ひたすら耐えているのを、
何とも思っていないようだし、
むしろいじめられて悲しそうに
鳴くのを期待しているかのような、
ひどくいじわるな顔をした。