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本編

スカミ「ツバサ、元気になったら

またこっちに来てね!」

 

ツバサ「うん…。絶対元気になって

戻って来る!それまで待ってて!

迷惑ばっかりかけちゃってごめん…。

本当に色々ありがとう…」

 

ツバサを乗せた新幹線が

見えなくなっても、私はしばらく

ホームで泣き続けた…。

こうしてツバサは東京に

帰って行った…。

別れの言葉は最後まで無かった…。

これが数年前の、1月から12月まで。

ちょうど1年間ツバサと

過ごした思い出だ。

 

後日、お母さんがもう一度こちらに

やって来て、ツバサの部屋を

引き払っていった。

帰り際、一旦区切りをつけたいから

と、お金の入った封筒を差し出され、

断ると、

お母さんは

 

「ツバサが気にしてるのよ…。

だから受け取ってちょうだい」

 

と微笑み、私は、

(ツバサの為には

その方が良いのかも知れない…)

と思い直し、受け取った。

 

時々送られてきていたツバサからの

LINEも、いつの間にか途切れ、

今ではお誕生日とクリスマスに、

短い挨拶が送られてくるだけに

なった。

 

もう恋人同士に戻る事はないだろう

けど、いつかまた会えると良いな…。

その時はお互いに、一緒に過ごした時

よりも素敵に、そして幸せになれて

いたら良いな…。そう思っている。

 

おわり