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本編
翌日ドロミに「ホンマいい加減に
しいや!ドタバタしたら、
また棒で叩くで!」と言われ、
(あぁ…これは
完全なる言いがかりだ…)
と確信したのだった。
住人達からのアドバイスを受けて、
私は一度、管理会社に
連絡をしてみることにした。
アスカ「あの…。下の部屋の、
ドロミさんの事なんですけど…」
担当者「あ〜…。はいはい。
ドロミさんですね…」
私が話し始めた途端、担当者は
すぐに何の話か察したようだった。
出来る限りの防音対策はしている
事や、家族が皆寝ている時にも
「うるさい」と下から棒で
叩かれた事などを説明すると、
担当者「もう何度もトラブルになって
まして…。ドロミさんのお宅にも
何度も伺っているんです…。
アパートの皆さんに聞き取り調査を
したり、測定器を持参して、
何時間も騒音を計測したり…。
色々やったんですが…
騒音の事実は確認されませんで…。
それでもドロミさんには
納得して頂けず、『うるさい』の
一点張りで…。
ただ…旦那様の方はですね、
事情をご理解頂けているというか…」
アスカ「え?そうなんですか?
旦那さんは、騒音は無いって事で
納得されてるんですか?へぇ…。」
担当者「そうなんですよ…。はい…。
ですので、もしお困りでしたら、
こちらの方から、旦那様の方に
ご連絡をして、事情を説明した上で
ですね、ドロミさんにお話をして
頂く?ように…まぁ…お願い?
することは可能なんですけど…。
正直…それぐらいしか…。」
何だかすごく歯切れが悪く、
担当者にもどうしようもない、という
感じがひしひしと伝わって来た。
アスカ「あぁ…。そう…ですか…。
じゃあ一度お願い出来ますかね?」
担当者「あ、はいっ!わかりました!
お伝えしておきます。
申し訳ございません…」
その日の夜、早速ドロミの
旦那さんから電話がかかってきた。
モヤオ「突然お電話して申し訳
ございません。私、ドロミの夫の
モヤオと申します。」
アスカ「あ、はい。上の部屋の
アスカです。初めまして。」