夫の緊急オペで私は凍りついた

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本編

弁護士「会話を録音させて

頂きますね。ではまず、

タカシさんは、現在浮気をして

らっしゃる、間違いありませんか?」

 

タカシは言葉を失い、しばらく

並べられた写真の上に目を

さまよわせていましたが、やがて

ため息をついて口を開きました。

 

タカシ「興信所に頼んだのか?

いつから気付いてたんだ?」

 

スカコ「タカシが救急車で

病院に運び込まれた日よ」

 

タカシ「お前……

ずっと普通の態度だったのに……」

 

弁護士「もう一度お尋ねします。

タカシさんは、現在浮気をして

らっしゃる、間違いありませんか?」

 

タカシ「はい。間違いありません。

スカコ…こんなことしなくても、

俺から話そうと思ってたんだ…」

 

いつ話すつもりだったの?

怪我が治ったら?それまで

私に世話をさせて、隠れて

ヤバミに会うつもりだった?

そう叫びそうになる気持ちを

グッと抑え、(冷静に、冷静に)

と自分に言い聞かせました。

 

スカコ「話そうと思ってたなら

丁度良かった。今、離婚の条件を

決めてしまいましょう」

 

タカシ「興信所に弁護士…準備万端

だな…結構お金もかかるだろうに…

お前はいいよなぁ〜!

金に困ったことも無いんだろうなぁ〜!」

 

タカシは薄ら笑いを浮かべ、

責めるような口調で言ってきました。

私はタカシが一体なんの事を

言っているのか分かりませんでした。

 

タカシ「旦那より優秀で、

稼ぎがいいって、どんな気分だ?

俺は底辺労働者で稼ぎは悪いし…

子供も作れないし…

お前はいつも俺を見下して……

耐えられなかったんだよ!!!」

 

タカシは何故か被害者ヅラで、

悲劇の主人公のように

芝居がかった調子でしたが、

私には身に覚えが全くありません。

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