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【スカッとする話】彼「お前、重いわ…」→結婚直前で彼氏に捨てられた私は公園で…【第10話】
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本編
様々な取引先の担当さんたちが、
笑顔で年始の挨拶回りにやって来る中
何やら揉め事が起きているらしく、
オフィスの入り口付近から
大きな声が聞こえて来た。
私は自分のデスクから、
何事かと様子を伺い、驚いた。
……騒いでいたのは、
なんと、カズヤだった。
(何だろう…。私のことじゃ
ないよね?仕事のトラブルかな?
何にしろ、関わりたくないな…)
そう思って、椅子に座り直し、
頭を下げ気味に仕事を
続けることにした。
素知らぬふりをしていたが、
カズヤが大声で叫ぶものだから、
嫌でも話が聞こえてきてしまった…。
カズヤ「なんで急に、取引終了なんて
ことになるんですか!?
コチラとウチとは、長い間ずっと取引
をしてきたのに、突然どうして!?
他の取引先からも、一斉に
取引終了や契約解除の通知が来て…
このままじゃ、ウチの会社は
潰れてしまうじゃないか!!!」
(え…?取引終了?!新年早々に?
カズヤ、何かやらかしたのかな…?)
カズヤ「他の取引会社も回らなきゃ
ならないんで、今日は一旦
帰りますけど!!
明日、また来ますから!!!」
騒ぐだけ騒いだ後、カズヤは
そう言い残して帰っていった。
(カズヤ、『他の取引会社からも
一斉に通知が来た』って言ってたな。
何社回るんだろう…)
カズヤの会社は、この辺りでは割と
有名な、電気機器を製造する会社だ。
カズヤのお父さんが一代で築き上げ
て、経営は順調だったはずなのに…。
うちの会社は、製造上無くては
ならない部品をカズヤの会社に
卸していた。
急に取引終了となると、
カズヤの会社はたちまち困ることに
なるだろう。