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【第3話】補聴器をイヤホンと間違えた警察「イヤホン外せ!」私「え?してません」→補聴器の説明をしても信じてもらえず…

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【第2話】補聴器をイヤホンと間違えた警察「イヤホン外せ!」私「え?してません」→補聴器の説明をしても信じてもらえず…
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【第1話】補聴器をイヤホンと間違えた警察「イヤホン外せ!」私「え?してません」→補聴器の説明をしても信じてもらえず…
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本編

タイトルは「ここまで来た!

現代医療の成果」とか何とか、

そんな感じのもの。

喜びの声と銘打たれた、

手術経験者のインタビューだった。

 

スカミ「うわぁ、凄い良く

聞こえるようになるんだ」

 

当時の私は若かった。

今なら、もうちょっと

慎重になれただろうと思う。

でも「我が子の声がクリアに

聞こえるようになって幸せ!」とか

「人生変わった」とか。

そんな調子の記事を読んでいたら、

自分もこうなりたいという

憧れの気持ちを抑えられなく

なってしまった。

思い切って、

私もチャレンジしてみよう。

大きな希望を胸に、手術に臨んだ。

 

結果は……残念だった。

 

スカミ「聞こえない!?」

 

それまでは、補聴器さえ耳に

つけていれば、何とか聞き取れた

物音が、左耳では全く

聞こえなくなった。

右耳は多少はましだったものの、

やっぱり医療器具の補助が

必要な事に変わりはなく、

まるきりの期待倒れに終わった。

母は涙ながらに謝って来たけれど、

何も母のせいというわけじゃない。

 

母「ごめんね、スカミ。

まさか、こんな事になるなんて。

これじゃ、手術しない方が

まだ良かった」

 

スカミ「お母さん、

そんなに泣かないで」

 

ベッドサイドで泣き崩れる母を、

入院中の私は、何と言って

励まそうかと悩んだものだった。

人工内耳手術は、成功率は

高いものの、それでも全く失敗しない

というわけでもなかった。