※このページでは広告主の依頼によりアフィリエイト広告を掲載しています。

【第1話】補聴器をイヤホンと間違えた警察「イヤホン外せ!」私「え?してません」→補聴器の説明をしても信じてもらえず…

こちらもおすすめ▼

【第25話】バスでキチママに「イヤホンの音漏れがうるさい!」と叩かれた→私「補聴器です」と見せると…
前回の内容はこちら▼ 1話から読みたい方はこちら▼ 本編 おば様B「非常識で暴力的、 しかも自分の非を認めず、キチンと 謝る事も出来ないんだもんねぇ〜… 孫を取り上げたくなるお姑さんの 気持ち、少し分かるわ〜」 おば様A「そうよね〜…おまけ...
【スカッとする話】クズ夫「目障りだ!トイレに住めよ!w」→お望み通り、トイレで生活してやった結果【第1話】
こちらもおすすめ▼ 本編 私はスカコ。 会社員時代のスキルと特技を生かし、 フリーのデザイナーとして、在宅で 家事をこなしながら働いている。 夫のモラオとは、 10年前に結婚した。 息子のユウは夫の連れ子で、 今は小学6年生。2年前から、 ...

本編

スカミ「え?契約終了、ですか」

 

上司の申し訳なさそうな顔を

見ながら、

私はたった今言い渡された、

事実上の解雇宣告を繰り返した。

この仕事を始めて半年。

 

いわゆる派遣社員で、

半年の勤務継続後には、

直雇用されるという話だったはず。

決して人手が有り余っている職場では

ない。むしろ足りないくらいなのに。

 

スカミ「あの。私、何か

問題を起こしたでしょうか?

心当たりは無いのですが」

 

上司「いや、君にあのう、

問題があるというわけではね。

無いんだよ」

 

嘘だ。

しどろもどろの口調といい、

私を見ようとせずに

顔を俯けている態度といい、

問題が無いわけがない。

……ああ、もしかしてこれかな?

急に、一つだけ心当たりが

思い浮かんで来た。

 

たぶん耳のせいだ。

 

上司「君はなかなか

良い仕事ぶりだった。

能力がない人材だとは思っていない。

ただ、そのう。会社にも会社の都合

というか、考えがあるというか」

 

スカミ「わかりました」

 

これ以上粘っても無理なものは

無理だろう。私は引き下がった。

耳、厳密に言えば聴覚。

私には、重度の聴覚障害がある。

補聴器が無くては、

通常の生活は難しいのだ。

生まれて25年、今まで何度となく

ぶつかってきた壁が、またしても

目の前に立ちはだかったと、

私は思った。