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本編
オトヤ「途中まで、
てっきりハヤトは知ってて
やってるのかと思ってたけど…
やっぱり知らなかったんだな……
ハッタリでも嘘でも無いよ!
母さんは今、結構な資産家なんだ」
ハヤト「ど…どういうことだよ!!
ふ、2人して、俺に
内緒にしてたのかよ!?」
アスカ「内緒になんてしてないわよ!
何度も話そうとしたのに、ハヤトが
聞いてくれなかったんじゃないの!」
オトヤ「ハヤトは母さんからの
連絡もずっと無視してたし、
家に来ても、ろくに話もせずに
帰って行ったもんな…
この間までしょっちゅう家に
来てたくせに、
金をせびる事に夢中で、
母さんが何か言おうとしても、
聞こうとしなかったんだろ?」
ハヤト「そ、それは……
だけどまさか……資産家って…
どうやって……」
アスカ「ハヤトが家を出てから、
家事がずいぶん楽になってね…
オトヤは何でも自分から
進んでやってくれるから。
だから母さん、空いた時間で
投資の勉強を始めたのよ。
お父さんの貯金は、
病気の治療費で消えてしまってたし、
残してくれた保険金も、
あなた達の養育費に、
ほとんど使ってしまったから…
この先、あなた達に迷惑を
かけたくなかったからね、
わずかな残りを、少しでも
増やせたらと思ったの。
一生懸命勉強をして、
デイトレードを初めてみたら、
どんどん増えて…
意外にも才能が有った
みたいなのよね。最近は、
駐車場経営なんかも始めたのよ」
ハヤト「そ…そんなバカな…!!
だって母さん、高卒だろ?!」
アスカ「ハヤトは何かって言うと、
大学に行けなかったとか
グチグチ言うけどね、勉強なんて、
何歳からでも出来るのよ!
今はネットにも色んな情報が
溢れてるんだから、やる気さえ
あれば、独学でだって学べるの!」
ハヤト「な……じ、じゃあ…
あの、小銭しか入ってない財布も…
嘘だったのか?!
全部、俺を騙すための
作戦だったのか?!?」