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【第7話】バスでキチママに「イヤホンの音漏れがうるさい!」と叩かれた→私「補聴器です」と見せると…
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【第1話】バスでキチママに「イヤホンの音漏れがうるさい!」と叩かれた→私「補聴器です」と見せると…
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本編
助けた若い男性を見ると、
眼鏡をクイッと上げ、
「いえ、大丈夫です」と下を向いた。
眼鏡くん「あの…じつは…
イヤホンから音漏れさせてたの、
ボクなんです…
すみません…何度も
言い出そうと思ったんですけど…
お母さんが余りにも怒って
らっしゃって…言い出せなくて…」
そう言うと、眼鏡くんは私を
上目遣いにチラッと見てから、
ガバッと頭を下げた。
眼鏡くん「ボクのせいで
頭を叩かれてしまって、
申し訳ありませんでした!!!」
(そう言えば、いつの間にか
シャカシャカ音が消えている…
犯人はこの人だったのね…)
スカミ「いえ、あの…。
音漏れをさせたのはダメだし、
今後は注意してもらいたいですけど、
頭を叩かれたのは、
あなたのせいじゃありませんよ。
悪いのは、叩いた本人です」
私がそう言うと、
眼鏡くんは頭を上げ、
また眼鏡をクイッと直してから、
私を見てコクリと頷いた。
コワモテさん「アンタどうなんだ?
音漏れはこの姉ちゃんじゃなかった。
ぜ〜んぶアンタの勘違いだった!
勘違いで頭引っ叩いたんだ!
いい加減、姉ちゃんに
謝ったらどうなんだ?!」
ピン子「あ、えっ……でも…
音の事はもう解決してるんで…
大丈夫です。」
コワモテさん「はぁ!?
大丈夫!?…何が大丈夫なんだ!?
叩かれた姉ちゃんが
『大丈夫』って言うなら分かるが、
なんで叩いたアンタが
『大丈夫』とか言えるんだ!?
アンタは謝らないといけない
立場だろうが!!」