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【第3話】育ち盛りの娘が突然食事をしなくなり…→娘の日記を見て血の気が引いた
前回の内容はこちら▼ 1話から読みたい方はこちら▼ 本編 にこにこしながら食卓につく娘を 見て、私は微笑みをこぼした。 実は、ミオは知っている。 私が実母ではなく、 この子が3歳の時に母となった事。 すでに話してあるのだ。 カミングアウトの...
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【第1話】育ち盛りの娘が突然食事をしなくなり…→娘の日記を見て血の気が引いた
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本編
そういう事情から頭を悩ませ、
考えた結果、中学二年生に進級した
タイミングで事情を話したのだった。
最初はやっぱりショックを受けた
顔をした。
ミオ「ママは、私のほんとの
ママじゃないの?」
アスカ「血の繋がりだけで言うなら、
そうなるわ。でもね。
ママはミオのママよ。
娘として心から愛してる」
一所懸命に語りかけた点と、
小さい頃からの関わりの深さから、
ミオは始めこそ驚いて口もきけない
くらいだったが、やがて落ち着いた。
夏休みを控えた今は、もうすっかり
いつも通り、昔からの親子という
形に戻ってくれている。
ミオ「考えたんだけど、
私にとってのママは、
やっぱりママだけなんだよね。
亡くなった本当のママには
ごめんなさいなんだけど」
アスカ「ミオ、ありがとう。
あなたの本当のママに、
感謝の気持ちは忘れないで欲しい。
ママも、感謝しているのよ。
ミオに会わせてくれてありがとう
ございます、精一杯育てますって」
ミオ「うん。私も話してもらえて
良かったと思う。
もし、どこか変なタイミングで、
誰かから教えられたりしたら、私は
ショックから立ち直れなかったかも。
これからもよろしくね、ママ」
ミオはとてもいい子だ。
分かり合えて良かったと、
私も心からほっとした。
そういう経験もあって、
私は娘を信頼している。
弟か妹が産まれて来たら、
きっといいお姉さんになってくれる。
可愛がってくれるだろうと。