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【第3話】育ち盛りの娘が突然食事をしなくなり…→娘の日記を見て血の気が引いた

前回の内容はこちら▼

【第2話】育ち盛りの娘が突然食事をしなくなり…→娘の日記を見て血の気が引いた
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【第1話】育ち盛りの娘が突然食事をしなくなり…→娘の日記を見て血の気が引いた
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本編

にこにこしながら食卓につく娘を

見て、私は微笑みをこぼした。

実は、ミオは知っている。

私が実母ではなく、

この子が3歳の時に母となった事。

すでに話してあるのだ。

 

カミングアウトのタイミングは、

図るのがとても難しくて、

悩みに悩んだ。

 

アスカ(もしかして、ずっと

知らないままの方がいいのかな)

 

ミオとは特別養子縁組をしている。

この制度は、戸籍の原本だけ養子と

記録されるが、それ以外の

公的書類には一切記載されない。

こちらから言いさえしなければ、

ミオは自分が養子だと知らないまま

一生を過ごす事も、理論上は出来る。

そういう制度なのだ。

 

しかし、隠し通す事ができてこその

制度だとも言える。

たとえば、義母。

夫と距離が近い人で、結婚前には

 

アスカ(もしかして、

シュウジはマザコン?)

 

なんて疑った事もあるくらい。

困った事に口が軽い人でもある。

ぽろっと、

 

義母「ミオのほんとのお母さんはね、

もう死んじゃったの。

今のアスカさんは継母よ」

 

とか何とか、ミオに言って

しまったら。隠そうとした分だけ、

娘には大きなショックとなるだろう。

同時に、私への不信感も

強くなるかもしれない。

 

ある程度の年齢になれば、大人の事情

も理解できるかもしれないが、

大事な思春期に感情が行違っては

困る。誰が困るって、ミオが困る。

だからといって、娘にとっては

父方の祖母にあたる人を、

むやみに遠ざけるわけにもいかない。