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本編
支度を整えているその最中、
リョウタロウさんの
訃報が届いたのだった。
スカ子(間に合わなかった。
ごめんなさい、
リョウタロウさん。
私が煮え切らなかったから、
リョウタロウさんに
心配かけたまま、
見送る事になっちゃった)
私は、本当に魂が抜けたかと
思えるほどの衝撃に
打ちのめされた。
最後の面会でまで、
彼は私に気を使ってくれた。
弟はだめだ、自分の人生の
幸せを考えるようにとも。
私の背中をダメ押しで
押してくれた。
彼の思いにこたえるためにも、
葬儀が終わったら、
今後の話を夫としよう。
そう思っていた矢先。
出棺から納骨まで、
ずっと黙っていた夫が、
急に私を睨むように見つめた。
スカ子「なに?」
シュウジロウ「もう、
お前は必要ないな」
スカ子「えっ?」
シュウジロウ「やっと目障りな
兄貴がいなくなってくれたんだ
俺は自由になりたい。おまえは
知らなかっただろうが、
兄貴は俺の顔を見るたびに、
スカ子を泣かせるなだの、
幸せにしてやれだの。
あー、うざかった。清々した」
信じられない事を、
夫は言い放った。
固まる私に、半笑いで
シュウジロウ「あれだけ
しつこく言われたら、
やる気も失せるってもんだ。
ただでさえ、兄貴はよく出来た
男だとか何とか、周囲から
持ち上げられてて。」