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本編

もうこれで、あの悪夢のような

日々とは完全にオサラバ出来たと

安心していたある日のこと…

何の因果か、私は再び、ノブアキと

対決する羽目になるのだった……

 

その日、私はいつもの定期健診の

ため、病院を訪れていた。

混雑する玄関ロビーで、

聞き覚えのある声に呼び止められ、

反射的に振り返ると……

そこに、ノブアキが

立っていたのだ……

 

顔を合わせるのは、あの事件以降

初めてで、顔を認識した瞬間、

心臓がドクン!と大きく跳ねた。

 

ノブアキ「スカコ、久しぶり…

元気そうだな!」

 

スカコ「………………」

 

何やら不気味に笑いながら、

私の姿を上から下まで舐めるような

視線で確認するノブアキ……

 

ノブアキ「俺、今日は

健診なんだけど…スカコもか?」

 

スカコ「……うん」

 

ノブアキ「そうか…癌は術後も

検査が何年も続くんだよな…

大変だよな……俺さ…

あの時はどうかしてたよ!

仕事の方が忙しくて、

おかしくなってたんだ!ごめんな

スカコ……どうか許してくれ……」

 

スカコ「ヒッ!!!」

 

ノブアキがいきなり手を伸ばし、

私の手を握ろうとしてきたので、

私は思わず変な声を上げながら、

後ろに飛び退いてしまった。

 

ノブアキ「おいおい…ww

そんなに驚かなくてもいいだろ!

相変わらず可愛いなぁ〜、

スカコは〜www」

 

私が嫌悪感丸出しの表情なのにも

関わらず、ノブアキは、

まだ2人が新婚だった頃のような

優しい話し方で一方的に話し続けた。

 

ノブアキ「俺さ……やっぱりスカコが

忘れられないんだ…今思えば、

スカコと一緒にいた時が、

一番幸せだったよ!あんな

キチガイ女に引っかかったせいで、

こんな体になっちまって…

 

仕事も続けられなく

なって、踏んだり蹴ったりだよ……

なぁスカコ、過去の過ちは

水に流して、もう一度やり直して

もらえないないかな?キズモノ同士、

今度こそ上手くいくと思うんだよ!」