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【第3話】癌と診断され、夫に見捨てられた私…

前回の内容はこちら▼

【第2話】癌と診断され、夫に見捨てられた私…
こちらもおすすめ▼ 前回の内容はこちら▼ 本編 ノブアキはちゃんと優しかったし、 私の事を思いやってくれてもいた。 夫婦関係は良好だったと思う。 いや…実際には、私がそう思って いただけだったのだが…… 始まりは、度重なる体調不良だった。 ...

1話から読みたい方はこちら▼

【第1話】癌と診断され、夫に見捨てられた私…
こちらもおすすめ▼ 本編 医者「やっぱり癌でしたねぇ〜…」 数年前、私はそんな風に 癌宣告を受けた。担当医は 慣れているのかあっさりしたもので、 こちらが拍子抜けするような 簡単な告知だった。 (え……嘘でしょ……?? 私、まだ20代なのに...

本編

その時、ノブアキの

力強い言葉のおかげで、

私の中の微かな不安は消え去り、

勇気が湧いてくるようだった。

 

(ああ言ってくれたんだもん…

ノブアキと一緒なら、

があっても絶対に大丈夫!

癌だって、2人ならきっと

乗り越えられる!!)

 

ところが……その日の夜、

癌を宣告された事を打ち明けた私に

対し、ノブアキが口にした言葉は、

とても信じられないようなもの

だったのだ……

 

病院から自宅に戻った私は、

現実離れした気持ちのまま、

下準備しておいた夕食を作り、

ノブアキを待った。

ノブアキが帰宅すると、

2人で一緒にテレビを見ながら、

雑談をしつつ食事を終えた。

そして食後に果物を出しながら、

私は恐る恐る話を切り出した。

 

スカコ「じつはね……今日、

病院に検査の結果を聞きに

行ったんだけど……

癌だって言われたの……」

 

正直、私はこの時、

期待していたのだ。

ノブアキが、この前のように、

『治療すればいいだけの話だろ!』

と、力強く励ましてくれることを……

ところが……

 

ノブアキはしばらく黙り込んだ後、

「ちょっと……ごめん…」という

言葉を残し、

そのままマンションを

出て行ってしまったのだ!!

さっきまでの私は、癌宣告を、

どこか現実だと思えずにいるような

部分が有ったのだが……

 

ノブアキのリアクションを

目の当たりにし、

1人取り残された今となっては、

癌は現実感を持って私に重く

のしかかり、ジワジワと恐怖が

広がってくるのだった……