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本編

私が咄嗟に振り返ると、

少年は私に向かってこう言った。

 

少年「赤ちゃん、泣いてるよ?」

 

私は訳が分からなかった。

どう見ても泣いていないミソラを

目の前にして、なぜ少年は

そんな事を言うのだろうか…

 

スカミ「え…?泣いてない…よね?」

 

少年「心の中で泣いてるよ。

聞こえない?」

 

(あ…この子、ちょっと変わった子

なのかも…あまり突っ込まない方が

良いのかな…?)

 

そんな事を思った私の所に、

少年はタタタッと駆け寄って

きたかと思うと

 

少年「あ。ママも泣いてるんだね。

ママが泣いてるから、

赤ちゃんも泣いてるんだね。

赤ちゃんはね、ママのことが、

この世で一番大好きなんだよ?」

 

全てを見透かしているかのような

少年の言葉に、私は愕然となった。

 

(私…何てこと…生まれて数ヶ月の

赤ん坊を1人残して、

自分だけ楽になろうだなんて…!)

 

私はようやく、

自分の身勝手さに気が付いた。

立っていられなくなり、

その場に力無く座り込んだ。

 

(だけど…どうすればいいの…?

私には、この子を満足に育てていける

能力なんて無いのに…)

 

自分が本当に情けなくて、

また涙が溢れた。

少年にもミソラにも、

そんな自分を見られたくなくて、

私は両手で泣き顔を覆った。