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【第6話】補聴器をイヤホンと間違えた警察「イヤホン外せ!」私「え?してません」→補聴器の説明をしても信じてもらえず…

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【第5話】補聴器をイヤホンと間違えた警察「イヤホン外せ!」私「え?してません」→補聴器の説明をしても信じてもらえず…
前回の内容はこちら▼ 1話から読みたい方はこちら▼ 本編 正面で向かい合っていれば、 声を聞き取り損なっても、 視線や唇の動きを観察すれば、 多少はカバーできる。 しかし、特に左の後ろから 話しかけられると、自分でもはっきり 分かるほど、反...

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本編

まぁ、トップクラスとまで

褒めておいて、期待しているとか

言ってしまって、直後に

「君は契約終了ね」

と宣告しなきゃいけないのは、

確かに気まずいだろう。

文句を言っても、

決定は覆らないに違いない。

 

それなら、せめて潔く現状を

受け入れて、身を引くのが

一番穏当だ。ここでごねても、

たぶん「やっぱり契約延長」には

ならないだろうし、下手をしたら

苦情を入れられて、次の派遣先も

決まらない事態になりかねない。

 

スカミ「お世話になりました」

 

私は上司に頭を下げた。

契約終了は月末、残り15日間だ。

精一杯、頑張るしかない。

派遣会社にも、契約終了の

お知らせはもちろん行っている。

次の会社を探してくれる

という話にはなった。

とはいえ、すぐに決まる

というものでもないのだ。

 

障がい者優先雇用を掲げている

会社はたくさんあるけれども、

実情は……はぁ。

今の会社だって、建前はそうだった。

ただ世の中は、建前通りには

動かない。

これは、先が思いやられる。

私にとっての天職は、

本当にあるんだろうか?

 

あっというまに時間は過ぎてしまい、

私は無職になってしまった。

次の仕事が、なかなか決まらない。

面接までは行けても、最後のハードル

をなかなか越えられないのだった。

 

スカミ「どうしようかなぁ」

 

リビングでぼそっと呟いたら、

父が近づいて来た。

手にはパンフレットがある。