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【第17話】バスでキチママに「イヤホンの音漏れがうるさい!」と叩かれた→私「補聴器です」と見せると…

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【第16話】バスでキチママに「イヤホンの音漏れがうるさい!」と叩かれた→私「補聴器です」と見せると…
前回の内容はこちら▼ 1話から読みたい方はこちら▼ 本編 スカミ「それって、 あなたが勝手にバスを降りて、 勝手にタクシーに乗ったんですよね? 私に払う義務なんて 無いと思うんですけど!」 ピン子「はぁっ?! 話ちゃんと聞いてた?! 全部ア...

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本編

しばらく「払え!」

「払わない!」の押し問答が続き、

バスが来るたびにピン子に

乗車を阻まれた。

そうして数本のバスが、

到着しては出て行った……

 

もういい加減うんざりし、

警察に電話をしようかと

思い始めた頃、

またバスがやって来た。

 

(もしもこのバスにも

乗れなかったら、

110番通報しよう!)

 

そう思って強引にバスに

乗り込もうとした私に対し、

何が何でも止めようとするピン子。

バスのドアが開き、私が乗車口に

足をかけようとしたその時…

ピン子はあろうことか、私の髪を

掴んで引っ張ってきたのだった!

 

スカミ「痛い!!!

やめてください!!!」

 

ピン子「タクシー代払えば

いいだけでしょ!!言うこと

聞かないから痛い目に合うのよ!!」

 

私はピン子に引っ張られた

髪を掴んで引っ張り返した。

またもや「離して!」「離さない!」

と揉めていると、バスの中から

コワモテさんが降りてくるのが

見えた。

 

(え…?まぼろし…?

また怖い顔の天使が見える…)

 

私は一瞬、疲れと痛みのせいで幻覚

でも見ているのかと自分を疑ったが、

コワモテさんは昨日に輪をかけた

ド派手なオラオラファッションで、

こちらに駆け寄って来たのだった……

 

コワモテさん「アンタ!!昨日の

今日でまた迷惑かけてんのか?!

早くこの手ぇ離せ!!

人の髪の毛を引っ張るんじゃねよ!」

 

周囲に響き渡るような

重低音ボイスの怒鳴り声に、

ピン子は目をまん丸にして固まった。

そしてゆっくり振り返り、

コワモテさんの姿を見るなり

私の髪をパッと離した。