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本編
これまで沢山世話をしてもらって
いたので、シオンは義両親にも
よく懐いている。
突然母親を失って寂しがるシオンの
為にも、義両親には月に一度、
シオンと会ってもらうことに決めた。
もちろんサオリには内緒で。
義母「これまでずっと孫として
シオンを可愛がってきたんだもの…。
血の繋がりが無いと分かったって、
こうして時々会わせてもらえる
だけで、本当に幸せよ!」
義父「これからもシオンの成長を
見守っていけるとは思っていなかった
シオンは今の私たちの生き甲斐だ。
スカオ君、本当に有難う!」
スカオ「いえ。こちらこそ、
お2人には感謝しているんです。
これからも、どうかシオンを
可愛がってやって下さい」
俺の両親からは、
「スカオ1人で子育ては無理だろう。
一緒に暮らさないか?」
と提案された。
その言葉に素直に甘えることにした
俺は、職場近くの中古住宅を買い、
今は親子3代、4人で仲良く
暮らしている。
仕事の方は、最初のDNA鑑定の
結果の後、病院に相談に行く辺りから
それまでほとんど使っていなかった
有給休暇を頻繁に取る必要が
出てきた為、上司には今回の件を
全て打ち明けていたのだが、
全てが判明した後に改めて相談し、
業務量を調整してもらえるよう
交渉した。
その結果、シオンが小学校に
上がるまでは、残業と休日出勤を
出来る限り免除してもらえることと
なり、お陰様でシオンと過ごす時間を
確保することが出来るようになった。
これまで育児は、専業主婦だった
サオリに任せっぱなしだったので、
何もかも慣れないことばかりで
悪戦苦闘の日々だが、
全力で頑張るしかない。
子供と過ごすかけがえのない時間を
大切に、俺の子供2人に恥じない
生き方をしていこうと思っている。
これから先、大変な事も
沢山あるだろうと思うが、俺は今、
自分でも驚くほどに幸せだ!
おわり