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俺にも嫁にも似ていない息子→DNA鑑定の結果、衝撃の事実が判明し…【第8話】
前回の記事はこちら▼ 1話から読みたい方はこちら▼ 本編 アポを取る際に、あらかじめ 相談内容を伝えていたので、 約束の時間に病院に到着した俺達が、 受付に名前を伝えると、 すぐに相談窓口の担当者と産婦人科の 師長さんが迎えに来てくれて、 ...
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俺にも嫁にも似ていない息子→DNA鑑定の結果、衝撃の事実が判明し…【第1話】
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本編
後日、病院側からの
結果報告の内容は……
俺達が行ったDNA鑑定の結果と同様、
『親子関係は認められない』
というものだった……。
この時、もしかしたら鑑定結果が
間違っていたのかもしれない
という、俺のわずかな期待は
打ち砕かれた。
(これでもう、赤ん坊が
取り違えられたのは確実だ…)
俺はもう、シオンが俺達の子供では
ないという現実を、
認めざるを得なかった…。
病院側からは、「引き続き調査を
行います。結果が出ましたら
またご連絡します」と言われ、
その日は帰ることになった。
絶望し、落ち込む俺の隣で、
サオリはダメージを受けた様子も無く
「早くシオンの所に帰ろう!」と
言って、スタスタと歩き出した。
(母は強しって言うけど…。
サオリは何とも思わないのか…?
本当の子供のことが
気にならないのだろうか…?)
シオンに対して、愛しさ以外に
どうしても複雑な思いを
持ってしまう俺とは違い、
今までと何も変わらない態度で、
幸せそうに愛情いっぱいに接する
サオリ…。
俺にはサオリの気持ちが理解できず、
奇妙というか…。もはや異常とも
感じられてしまうのだった…。
そして約半月後、病院側から
調査結果の報告がしたいとの
連絡があり、俺はまた病院に出向いた
サオリは何やかやと言い訳をして、
結局ついて来なかった…。
担当者「調査の結果、当院では
新生児の取り違えは起こり得ないと
判断されました。
理由は、新生児は生まれてすぐに
足首にネームバンドを装着され、
それは退院時まで付けたままに
するもので、容易に外れるものでは
ないからです」