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本編
重い体を引きずって
会社へ戻って来た時、
ロビーに、社員ではなさそうな
女性がいると気づいた。
受付の女性と何か話している。
社員じゃないなら、
どこか得意先の担当者かなと
思いつつ、その横を抜けて
行こうとしたら、
受付嬢に呼び止められた。
そのお客様、
どうも俺に用があるらしい。
スカ太郎「ええと、どちら様で
いらっしゃいますか」
スーツの内ポケットに
手を突っ込んで、名刺入れを
出そうとしながら尋ねる。
女性は、そっと
小さいメモ紙を渡してきた。
アヤカ「後ほど」
小声でそう言い、
さっと立ち去ってしまった。
今のは何だ?誰だったんだ?
ぽかんとしながらも、
メモ紙に目を通してみた。
ぎょっとした。
アヤカ「突然申し訳ありません。
コバの家内でございます。
ぜひご連絡を差し上げたい事が
あり、ご訪問致しました。
こちらまでメッセージを
お願いします」
そう書いてあったのだ。
じゃああの女性が、
課長の奥さんか!?
凄い美人だったなぁ。
やっぱり営業のエースとも
なれば、配偶者も
別格なんだなぁ。