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本編

父「それは大変だな。

今取ってきてやる。」

 

 

兄ちゃんが救いたかったのは

僕じゃなくて、

新品の野球道具だった。

 

 

父「よし、急ごう。」

 

 

(ま、待って!!)

ついに力尽き、

手を離してしまった。

 

 

ジン「うわああああああっ!」

 

そしてあっという間に

洪水に飲み込まれて

しまった。

 

 

(僕が自閉症じゃなかったら

違ってたのかな。)

次の瞬間、腕を

グイッと引っ張られた。

 

 

ジン「ゴホッ...

ゴホッ...」

ヤクザ1「おい、坊主。

大丈夫か?」

 

僕は強面ののヤクザに

引き上げられたんだ。

 

 

ヤクザ1「家族はどこだ!!」

ジン「ああ、あそこの

ボートに乗ってる

人たちです…」

 

 

ヤクザ1「なっ、なんて奴だ、

自分の子供を置いて

いったのか…

 

 

あれが毒親ってやつか?

くそ、最低だぜ…」

ヤクザ1「ほら、

これ飲め。」

ジン「ありがとう

ございます。」

 

 

その後、ヤクザ事務所に

運ばれた僕に、

ヤクザさんは温かい

ココアをくれた。