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【第5話】出張から帰ると嫁が消えていた→重大な事実が発覚し…
前回の内容はこちら▼ 1話から読みたい方はこちら▼ 本編 エナ「お父さぁん! あのね、お母さんね。 お兄ちゃんとエナが いなかったら良かったのにって。 言ってたの」 またもや衝撃発言だった。 本当に、どうしちゃったんだ。 ヤヨイ。 俺の知っ...
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【第1話】出張から帰ると嫁が消えていた→重大な事実が発覚し…
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本編
家を出る間際まで、
俺は妻と楽しく会話をしていた。
内心では、一泊二日とはいえ、家を
空けるのが嫌で嫌で仕方がなく、
ちっとも楽しくなかったが。
時刻は午前8時半だった。
7時45分には、
子供達が登校する。
そのぎりぎりまで、
娘のエナが俺に抱き着いていた。
エナ「お父さん、今日お仕事
行ったら、帰るの明日?」
スカオ「そうだよ、
明日の朝には帰ってくるよ」
エナ「どうしても明日?
今日は帰れないの?」
スカオ「ごめんな、
今日は帰って来れないなぁ」
こんな大人の都合を説明した
ところで、エナの慰めに
なるはずもなく。
娘は泣きそうな顔をした。
毎回の事だが、俺も辛くなる。
全力で頑張ったとしても、
仕事は相手あっての事で、
先方の都合も考慮したら、
日帰り出張は難しい。
スカオ「その代わり、
朝には帰るよ」
エナ「ほんと?」
スカオ「ほんとだよ」
エナは、ぱっと顔を明るくした。
そこでヤヨイが声をかけてきた。
ヤヨイ「さ、もう学校の
時間になるよ。登校班の
お兄さんお姉さんが迎えに来るよ」