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本編
(アユミはこれまで、リコの
誕生日にも、仕事を早上がりにして
準備をした事など無かったのに…
初潮のお祝いって、そんなに
気合いを入れるものなのか……??
誕生日は毎年来るけど、
初潮のお祝いは一生に一度の事
だから…とか…??)
俺はいまいちピンと来なかった
ものの、(女性にとっては
大切なお祝いなのかもな…)
と、勝手に納得したのだった。
ところがそのあと、ますます
訝しく思う出来事が起きたのだ…
昼休みに、たまたま法事の連絡で
母から電話をもらった俺は、ついでに
リコに初潮が来た事を報告した。
すると母は、リコの成長を
とても喜んでくれて、
「お赤飯は私が用意するわ!」
と申し出てくれたのだ。
スカオ「ありがとう!でも、
アユミが仕事を早上がりにして、
赤飯を炊くって
言ってくれてたから…」
母「あら、そうなの…?
だけど……お赤飯炊くのって、
手間も時間もかかるのよ?
いくら早上がりしても、
アユミさん大変だと思うわよ?」
スカオ「え…そうなの…??」
赤飯の炊き方など全く知らなかった
俺は、母の指摘にただポカンと
するばかりだった。
母「すぐに炊ける赤飯の素
みたいなのも有るけどね…
あんまり美味しくないのよ。
とは言え、もう当日だから…
今からだと、セイロで蒸して作る
昔ながらの作り方は出来ないわね…
それでも、ちゃんと
小豆を茹でてから、
その茹で汁で餅米を炊いて作る方が、
赤飯の素よりずっと美味しいのよ?
3時間位かかるけどね!」
スカオ「えっ!!赤飯だけで
3時間もかかるの!?」
母「そうよ!だからお赤飯だけは、
私が炊いておくわよ。スカオが
会社帰りに取りにいらっしゃいよ!
アユミさんには、リコが好きな
おかずを用意してもらうのが
良いんじゃないかしら?」
スカオ「そっか……じゃあ…
お願いしようかな!」