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【第8話】盲導犬の尻尾を踏む子供→主人が困っていると…
前回の内容はこちら▼ 1話から読みたい方はこちら▼ 本編 もしかして現役かと思うくらい、 シンヤは通行人の間を すいすいと走り抜ける。 たまに「おい、やめろ!」 「その子を放せっ」と叫んで 飛びつこうとする人々も、 華麗にかわしている。 あ...
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【第1話】盲導犬の尻尾を踏む子供→主人が困っていると…
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本編
ただ、目だけが悪ガキをしっかり
見据えているし、
子供の方も泣きべそをかいて
男の子「ママー!!!」
叫びながら、
女性に抱きついて行った。
警官4人はますますおろおろ。
まぁ、何の事情も分からないものな。
話もまだ聞いていないし。
うろたえるのも仕方がない。
男の子「怖かったよぉ」
母親「な、な、何を、
するんですか!」
髪を振り乱して、息も絶え絶えと
いった壮絶な姿ではあったけれど、
かろうじてシンヤを
非難する言葉は言えたようだ。
母親「きゅ、急に子供を
連れ去るなんて!」
警官「え、連れ去り?
お母さんの目の前で!?」
30代半ばくらいの男性警官が、
急に顔をひきしめた。
事件かもしれないと思ったのだろう。
周りの若い警官達も、
全員が緊張感マックスになった。
警官「詳しいお話を
お聞かせください」
母親「こいつが!この男が、
いきなり私の息子を抱え上げて!」
母親はシンヤを指さして叫んだ。
すると、シンヤの方も驚いた顔をして
シンヤ「え、あなたお母さん!?
あそこにいたんですか!?」
シンヤ「この男の子が、
交差点で信号待ちしていた男性と
盲導犬にちょっかい出して、
犬をさんざんいじめていた現場に、
最初からいたんですか!?」