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【第16話】私の娘にだけ異常に厳しい担任→大勢の保護者の前で真実を打ち明けた結果…
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本編
そして迎えた授業参観日……
誰も予想していなかったような、
驚きの出来事が起こった……
その日、タケルと私は、
懇談会後の話し合いの事を
考えながら、緊張しつつ
学校に足を踏み入れた。
今月の授業参観の内容は、
作文の発表とのことだった。
「尊敬する人」と言うテーマで、
子供達が席順に発表をしていく。
ユイは最後の列の、
一番後ろの席なので、一番最後に
発表することになっていた。
笑い有り、感動有りの、
思い思いの発表。緊張しながら
一生懸命読み上げる微笑ましい姿に、
教室の後ろの保護者達はみんな、
和やかな雰囲気で耳を傾けていた。
そしてついにユイの番が来て、
タケルと私はドキドキしながら
見守った。
ユイ「私の尊敬する人は、
お母さんです。私のお母さんは、
自分で会社を作って経営しています。
お父さんが、それはとっても凄いこと
なんだよ、って教えてくれました。
お母さんは、会社を経営しながら、
毎日美味しいご飯も作ってくれて、
お掃除もお洗濯もしてくれます。
お仕事が忙しくても、
私に勉強を教えてくれるし、
お休みの日には、
私と遊んでくれます。
私は、大人になったら、
お母さんみたいになりたいです。
本当はもっとたくさん、
お母さんの尊敬するところを
書きたいけれど…
とても大事なことがあるので、
少し他のことを書こうと思います。
ここからは、
ヨコタ先生への手紙です」
反射的にヨコタ先生の方を見ると、
全く予想外のことだったようで、
目を見開いたまま固まっていた。
子供達はざわつきながらいっせいに
ユイの方を向き、保護者達は
何事かと戸惑いながら注目した。