ひとつ前の話はこちら▼
1話から読みたい方はこちら▼
本編
散々泣いた後、ツバサはもうすっかり
観念した様子で、思いつくままに
様々な出来事を話し続けた。
聴きながらメモをとったので、
時系列に沿ってその内容を
まとめると…
1月に引っ越して来て、
失業保険がなくなった4月から
支出が収入を上回るようになり、
5月から次第に支払いが滞り始め、
6月には貯金が底をつき、
7月に自分名義で消費者金融Aに
10万の借金をして家賃や携帯の
支払いを済ませるが、
後回しにしていた電気とガスが初めて
止まり、それらも慌てて支払い、
8月は前月借金した分で家賃や携帯の
支払いは出来たものの、
消費者金融Aへの返済は出来ず、督促
の電話がかかってくるようになり、
イライラして上司と喧嘩して
パチンコ屋を辞めてしまい、
9月は電気・ガス・水道が全て
止まり、家電など売れる物を売って
家賃や携帯の支払いをするも、
今度は債権回収会社からの取り立てが
来るようになり、分割で支払う事に
なり、お母さんにお金を借り、
10月には父親名義で消費者金融Bに
借金をし、就職が決まって働き始め、
11月は前月借金した分で支払いを
どうにかしのいだものの、
体調不良が悪化し始め、
12月に入って私に全てバレた、
という流れだった…。
5月の連休を最後に、ツバサが
「ウチにおいで」と言わなくなった
のも、6月頃から「お金を貸して」と
言ってくるようになったのも、
9月頃から私の部屋に頻繁に泊まる
ようになり、ついには泊まりっぱなし
になったのも、全て符合するし、
お母さんが9月にお金を振り込んだと
言っていたのとも合っているので、
恐らくこれが真実なのだろう。
(つまりバイトを辞めたのは8月で、
それ以降、私が
「行ってらっしゃ〜い♡」
と手を振って
部屋から送り出したツバサは、
一体どこで何をしていたのかな…?)
悲しかったのは、私がツバサの部屋に
行って借金の事を知り、
電話でブチ切れた後で、
私の部屋でツバサと一緒に書類を
整理しながら確認した時に
ツバサが言っていた内容と、
微妙に違っている部分が
いくつも出てきたことだった…。