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【第16話】婚約者の彼と高級レストランへ→入店後すぐに伝票が渡され…

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【第1話】婚約者の彼と高級レストランへ→入店後すぐに伝票が渡され…
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本編

約束の時間の30分前に到着した

私は、身を隠せる壁が有り、

待ち合わせ場所がよく見える

ポイントを探してスタンバイした。

 

私は、アカウントの主が

タカヤではなく、タカヤの写真を

悪用している赤の他人である事を

願っていた。

 

15分前…10分前…5分前…

ドキドキしながら待ち合わせ場所を

伺っていると、

待ち合わせ時刻の直前に、

タカヤが現れた……

 

まるで心臓を掴まれたように、

胸がドクンとなった。

私はその場にへたり込みそうになり、

壁に手をついて必死に踏ん張った。

受け入れたくない現実……

それでも私は、まだ一縷の望みに

縋らずにはいられなかった。

 

前日の夜、タカヤは私に

こう言っていたのだ…

 

タカヤ「明日は久しぶりに、

大学時代の友達と飲みに行くんだ!」

 

(もしかしたら、偶然、待ち合わせの

場所と時間が同じだけで、そのうち

男性がやって来るのではないか…

そんな、とんでもない偶然だって、

この世の中には有るかもしれない…)

 

どうか男性が来ますように…

と祈るような気持ちで見ていると、

タカヤはスマホを取り出して操作を

始め、少しして顔を上げた後に、

私のスマホの通知が鳴った。

 

スマホを見ると、

通知が表示されていた。

マッチングアプリに、

新しいメッセージが届いたという

通知だった。覚悟を決めて

メッセージを確認すると…