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本編

私はその場で、イリエさんの

力になるとは言えなかった。

 

(その前に、まずは確かめなきゃ…)

 

涙をぬぐいながら、

「そろそろレストランに

戻らなきゃ…」

と言うイリエさんと

連絡先を交換し、別れた。

 

バッグに入れたままだったスマホを

確認すると、タカヤからメッセージの

返事が届いており、

 

[トイレから戻ったら、スカミが

消えてて心配したよ。実家、大丈夫?

落ち着いたら連絡して。]

 

と書かれていた。

辻褄合わせの為に一旦実家へ戻った

私は、タカヤにメッセージを返し、

祖母が倒れて入院したと嘘を重ねた。

タカヤは全く疑っていない

ようだった。

 

私は実家で一晩過ごし、

両親にはまだ打ち明けずに、

1人で今後の計画を練った。

 

(まずは…マッチングアプリが、

タカヤ本人のものかどうかから

確かめよう……)

 

私は早速マッチングアプリに

登録した。

名前や生年月日などの情報は

デタラメを入力し、顔写真は、

大人しそうな女性の写真を

ネットで拾って使った。

 

記憶を頼りに彼のアカウントを

探し出し、こちらから

コンタクトを取ると、

すぐに彼からメッセージが来た。

何度かやり取りをした後、

デートに行く流れとなり、

待ち合わせの約束を取り付けた。

 

そして当日……