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本編

半年ほど前にリコの茶碗を

大人用の大きさの物に買い換える際、

リコの希望でアユミとお揃いの

茶碗にしたおかげで、気付かれずに

すり替える事が可能だったのだ。

 

俺は手に汗を握りながら、

戻って来た2人を笑顔で迎え、

 

スカオ「さぁさぁ!

乾杯しようじゃないか!」

 

と2人を催促した。

お祝いの言葉を口にして

乾杯したあと、うっかり

赤飯の違いに気付かれぬよう、

俺は上機嫌を装ってあれこれ

話しかけ、注意を逸らした。

 

俺はおかずをつまみにビールを

飲みながら、アユミとリコの

様子を注意深く見守った。

リコは、好物のおかずと赤飯を

美味しそうにパクパクと食べていた。

 

アユミは、その様子を

じっとりした目で伺いながら、

 

アユミ「お赤飯、初めて

炊いたんだけど、どうかしら?

味、変じゃない?

お赤飯、沢山食べてね!

おかわりもタップリあるから!」

 

などと、しきりに

リコに赤飯を勧めていた。

アユミはリコの様子ばかり

気にしているのか、

自分の赤飯には注意を

注ぐこと無く食べ進めていた。

 

(あれ…??味、おかしくないのか?

湯気を避けてたと思ったのに、

何もリアクションが無いぞ…??

もしかして……何も変な物は

入れてないとか…?

いやいや!どう考えても

あのよそい方は変だった!!)

 

特に変わった様子も無く

赤飯を食べるアユミを見て、

俺は自分の疑いに

自信がなくなってきた…

 

ところが、食べ始めて

10分ほど経った頃、急にアユミの

様子がおかしくなってきた。