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本編

(私はユキさんに言われたように、

私の世界で、ツバサと

幸せにならなくちゃ!

それが、ヤ●ザのおうちの皆さん

への、精一杯の恩返しなんだ!!)

 

私は

 

(いつまでも親に頼って

暮らすわけにはいかない!)

 

と一念発起し、

学校に通い直す事にした。

 

家出をして高校に行かなくなったのが

3月1日を過ぎていたため、

高校は卒業扱いになっていたので、

専門学校を受験して、

栄養士の資格を取ろうと決めた。

 

ツバサのお世話は、

両親が嬉々として協力してくれた。

専門学校に入学し、無事に

栄養士の資格を取った後、

私はとある会社の社員食堂で働いた。

 

そしてそこで出会った男性と、

今度はじっくりとお付き合いを

した上で結婚を決めた。

今は家族3人、

幸せな日々を送っている。

 

生後間もない赤ちゃんを抱え、

駅のベンチで絶望していた

あの日から、はや10年…

こんな幸せな未来が、

私に訪れるなんて…!!

 

もしもあの時、『命の恩人』に

出会えなければ、

どうなっていたことか……

 

皆さんには、『命の恩人』と

呼べるような人物はいるでしょうか?

私にはいます。

 

ヤ●ザのおうちで過ごしていたこと、

当然ツバサは覚えていません。

いつか、ツバサが大人になった時に、

話して聞かせようと思う。

 

とってもコワモテなヤ●ザの

親分さんと、ユキさん、

土下座三人衆、

そして、あの楽しかった

日々の事を……