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【第12話】結婚式で新婦に顔面ケーキをする新郎友人→新郎は爆笑し…
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本編
マサシ「花嫁さんに
ビッグプレゼントー!
レッツ化粧直し!!おらぁ!」
マサシの合図で、
私は左右の腕をとられた。
そして事態は信じられない方向へ。
背中を!私の背中を、
こともあろうにケンゴが押している。
そーれっという掛け声と同時に、
私はケンゴに背中を思い切り押され、
左右からも弾みをつけられて、
ウェディングケーキへと
吹っ飛ばされた。
男性三人がかりで前方へ
飛ばされたら、女性一人が
どんなに抵抗しても、
その勢いはどうにもならない。
私は顔面からケーキに突っ込んだ。
べちゃっという嫌な音がし、
顔中がぬるぬるする。
鼻の中に生クリームが入ったらしく、
強いバニラの匂いと、
じくじくした痛みが広がった。
悲鳴を上げようにも、
口にもクリームやケーキスポンジが
入ってきて、ごぼごぼと濁った音を
立てるのが精いっぱいだった。
ギャハハハと大笑いが
頭上から降ってきた。
しりもちをついた私が、目に染みる
ケーキのかけらやクリームに悪戦苦闘
しながら、必死に見上げると、
そこにはマサシと仲間たち、ケンゴ。
4人の男が私を見下ろす姿が
視界に入った。
スカミ「ケンゴ⁉︎
これはどういう事⁉︎」
ケンゴ「どうもこうも無ぇよう。
マサシが言ったじゃんよ、
サプライズだよサプライズ。
ノリが悪ぃなあ、スカミは。
俺らのノリについてこれねぇ
つまんねー女、嫁にすんの
辞めよっかなあ⁉︎」
私の抗議を鼻で笑って、
ケンゴが挑発するように言う。
マサシは喜んで手を叩き、
やめろやめろとコールを
連発していた。