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【第9話】バスでキチママに「イヤホンの音漏れがうるさい!」と叩かれた→私「補聴器です」と見せると…
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本編
おば様B「アナタは最初から全部
間違ってるのに、こちらのお嬢さんの
頭をいきなり叩いたんですって?
可哀想に…このお嬢さんは
何も悪くないじゃないの!
ちゃんと謝るべきじゃないの?」
ふと気付くと、赤ちゃんは
泣き疲れたのか、はたまた
おば様Bの子守りテクニックか、
スヤスヤと眠っており、
コワモテさんはおば様2人の背後で、
腕を組んで成り行きを眺めており、
車内の乗客の目も、一斉に
こちらに注がれていたのだった……
ピン子は周囲をキョロキョロと
見回し、車内に自分の味方が1人も
居ないことに気付いたようだったが、
よほど私に謝りたくなかったのか、
そっぽを向き、破れかぶれ
といった口調で謝ってきた。
ピン子「わ、分かったわよっ!
謝ればいいんでしょ、謝ればっ!
…………悪かったわねぇ〜!
なによみんな……
寄ってたかって……」
(もう…。本当はイヤだけど、
これで許すしかないか…これ以上
ピン子を追い詰めても後が怖いし…)
私はため息をついて「もういいです」
と言おうとしたその時、
コワモテさんの怒声が響いた。
コワモテさん「どこ見て謝ってんだ
コラ!!!ちゃんと姉ちゃんの
目ぇ見て謝れ!!!
お前が悪い事したのが
まだ分からねぇのか!あぁ!?」
シーンと水を打ったように
静まり返る車内…
(え…どうしよう…これ、
私が収めなきゃならない
パターンなのかな…?困ったな〜…)
私がどう言えば良いのかと
考えていると、おば様方が
柔らかな声でとりなした。
おば様A「まぁまぁ、
お兄さんも落ち着いて…
気持ちは分かるけどね…」