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本編

アスカ「ヒカリちゃん!」

 

私の呼びかけに、びくっとして

顔を上げ、目が合ったと同時に

挙動不審になった。

私をガン見状態で、

固まっている。

店長らしい40代くらいの男性が、

声をかけて来た。

 

店長「お知合いですか?

お子様ではなく?」

 

アスカ「違います。娘は主人が

自宅で見ています。

この子は娘の友達で、

ヒカリちゃんといいます。

ショルダーバッグの持ち主でも

ありません」

 

店長「どういう事でしょうか?」

 

店長はとまどいながら、

私にバッグを見せた。

確かに、娘の物だった。

 

アスカ「娘の持ち物で

間違いありません。

バッグの右脇、底に近い

ところを見てください。

ひっかいたような

小さな傷があるはずです」

 

私が特徴を言うと、

店長は言われた通りに

その個所を見、確かに

傷があるとうなずいた。

もらった当日に喜んで振り回し、

作ってしまった傷だ。

そのうち直すつもりで、

今まですっかり忘れていた

けれど、この傷が証明になった。