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【第10話】育ち盛りの娘が突然食事をしなくなり…→娘の日記を見て血の気が引いた
前回の内容はこちら▼ 1話から読みたい方はこちら▼ 本編 アスカ「凄い元気よ。 赤ちゃんが楽しみだって、シュウジ よりもわくわくしているくらい」 実母「シュウジさんは、まさか 二人目を産むのを反対しているの?」 アスカ「反対はしてないわよ、...
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【第1話】育ち盛りの娘が突然食事をしなくなり…→娘の日記を見て血の気が引いた
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本編
つわりは少しずつ収まり、一週間の
予定で実家静養をしているうちに、
どうやらピークを越えたらしかった。
まだ完全に楽になったわけでは
ないものの、約束の一週間が終わり、
私は少しだけ未練を持ちつつ
自宅へ帰った。
アスカ「ミオ、ただいま!」
ミオ「……おかえりなさい」
娘は、しかし元気がなかった。
何だかやつれた?えっ?
明らかに、私が実家へ帰る前と
雰囲気が違う。
アスカ「ミオ?
どうしたの、具合でも悪い?」
ミオ「何でもない。
期末テストもあって勉強が忙しくて、
疲れちゃったかな」
アスカ「そうだったの。
じゃ、今日はスタミナがつく
ごちそうでも用意しちゃおうかな」
あえて明るく言ってみたが、
食べる事が大好きなはずの娘は、
弱々しく微笑むだけで、
普段の元気なノリとは程遠かった。
どういう事?
ますます訳が分からない。
いよいよおかしいと思ったのは、
夕食の時だった。
娘が大好きなチンジャオロースーや
エビチリ、かに玉。
中華の人気メニュー大集合といった
勢いで作ったのに、
ほとんど手を付けないのだ。
アスカ「ミオ?」
ミオ「あ、ごめん」
食べようとはする。
でも、娘の手は一向に動かない。
30分くらいぼう然とした末に
ミオ「ごめんなさい」
娘は席を立ってしまった。
ほとんど何も食べていない。
ウーロン茶をコップに半分くらい
飲んだ程度だ。
そんなばかな!?
娘の食欲不振というか、
ほとんど断食状態は、3日間続いた。
朝も晩も手をつけないのだ。
中学校は給食で、食べているのか
どうか分からない。
これは担任に確認しなければ。
いやいや、まずはシュウジに
様子を聞かなくてはいけない。