※このページでは広告主の依頼によりアフィリエイト広告を掲載しています。

【スカッとする話】義兄が亡くなり葬儀が終わった途端、夫が離婚を要求してきた【第2話】

前回の記事はこちら▼

【スカッとする話】義兄が亡くなり葬儀が終わった途端、夫が離婚を要求してきた【第1話】
こちらもおすすめ▼ 本編 体から力が抜け落ちていく。 脱力感とは、今まさに 私が味わっている 感覚の事なのだろう。 膝が勝手にがくがくと震え、 手も小刻みに揺れているのが、 自分で分かる。 目の前は真っ暗、本当に、 例えではなく、 一瞬...

本編

唯一の肉親であるはずの夫は、

こんな場合でも

顔を見せようとしない。

どうして、薄情すぎる

シュウジロウを夫に

選んでしまったのだろう。

義兄の手を握り返していると、

ゆっくり記憶が

15年前までさかのぼっていく。

 

私はスカ子。

現在は43歳、2歳年上の夫

シュウジロウとの間に一人娘の

ナツカをもうけ、15年間に

わたって家庭を営んでいる。

彼との出会いは、

あまり一般的とは

言えないだろう。

私もシュウジロウも、

施設に預けられて育った。

 

私は幼いころの事故で

両親を失い、頼れる親戚もなく、

3歳で施設へ。

シュウジロウは、実兄の

リョウタロウさんとともに、

5歳と8歳で同じ施設に来た。

ほぼ同時期だった。

夫兄弟のご両親は、二人を置いて

行方をくらましたという。

はっきりした理由は

分からないが、置き手紙らしい

ものが見つかっており、

内容によれば借金と異性問題が

原因と思われた。

 

私も含めて3人、

同じ施設で仲が良くなり、

リョウタロウさんは私も

妹同然に可愛がってくれた。

正直に言うと、初恋の相手が

リョウタロウさんだった。

でも、残念ながら彼には、

一途に片思いしている相手が

いて、兄貴分以上の存在には

なってくれそうもなかった。