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本編
ああ、もうダメなんだな。
...
本編
心配そうな表情をしつつも、
大将は威勢よく返事をして、
握り始めた。
ヒラメ、エビ、マグロと
出てくる。
片っ端から頬張るうちに、
涙がぽろぽろこぼれてきた。
最後くらい、気分良く
別れようとも思って
くれないのかな、あの人。
そう思うと泣けて泣けて、
どうしようもなかった。
大将は困った顔をしながら、
握り続けている。私も無言で、
出された寿司を箸でつまんだ。
スカ子「ヤスフミのばか」
小さい声で
つぶやいたときだった。
横で、誰かが動く気配がした。
やっと来たかと顔をあげて
みたら、ヤスフミじゃなかった。
思わずがっくり肩を落とした。
でも、お客さんは
なかなか動かなかった。
どちらかというと、
私をじっと見ている感じだ。
スカ子「あの、何か」
気になって声をかけたら、
初老の男性が深々と
お辞儀をした。
コウノ「失礼しました。
お声をかけようかどうしようか、
ずっと迷っていたんですが」
そう言いながら、
男性は名刺を出してきた。
見てびっくり。