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【スカッとする話】離婚前夜に夫婦最後の晩餐→しかし旦那は来ずに心配していると…【第12話】

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本編

ヤスフミ「ごめんな、スカ子」

 

夫はつぶやくように言い、

ボールペンを手に取り、

署名を始めた。

終わるんだ、私達。

目頭が熱くなってきた。

 

ヤスフミ「書いたよ。

俺が出してこようか?」

 

スカ子「……あのね」

 

最後の悪あがきだろうか。

私は、頭でひらめいた考えを

口にしてみた。

 

スカ子「離婚記念って事でも

無いんだけど……

最後に食事しない?

ほら、社会人になって

初めてデートした寿司屋さん。

覚えてる?」

 

ヤスフミ「ああ、覚えてるよ。

今まで、ハンバーガーとか、

学生らしいところでしか

デート出来なかった。

社会人になったからって、

背伸びしたんだったな」

 

懐かしそうに、

ヤスフミは微笑んだ。

高級が売りになっている

その寿司屋は、

思い出深いものだった。

両家の顔合わせも、

そこでやった。

 

最近はすっかり足が

遠ざかった、あのお店で

夫婦最後の晩餐を楽しみたい。

ある意味で、心のけじめ

といったところだろうか。

結婚生活の始まりが

その店なら、終わりも

その店でという気分だった。