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【第7話】スマホに突如義父から「娘と離婚しろ」とメッセージが→その時義父は俺の目の前にいたので…
前回の内容はこちら▼ 1話から読みたい方はこちら▼ 本編 カヨコ父は笑って言った。 この人でも笑うのか。 よく考えたら失礼な事を、 つい思ってしまう俺だった。 何しろ、指導者時代は 超怖かったから。 チームメンバーに厳しかったが、 自分自身...
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【第1話】スマホに突如義父から「娘と離婚しろ」とメッセージが→その時義父は俺の目の前にいたので…
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本編
カヨコの理解が追いつかない感じ
だったが、俺と義理父の間には、
硬い絆が確かに存在した。
結婚式を挙げ、ハネムーン旅行も
楽しんで、俺たちは夫婦としての
日常生活を始めた。
コーチ改め義理父は、
俺を可愛がってくれた。
お互い、もう野球に身を入れる
体力は無くなっていたが、
月に一度は酒を飲んだり
遊んだりするようになった。
大人の男の遊びといえば、
いろいろあるが、何せお堅い人だ。
夜のお姉ちゃんがいる店に出入り、
なんて事は全くないし、
ギャンブルとも関係なし。
ただ一つ例外があったが、
賭博という程のものじゃない。
スカオ「コーチ、麻雀
お好きなんですね。
ちょっと意外です」
義父「私は昭和のサラリーマンだよ。
今時は流行らないかも知れないが、
あの時代は、接待麻雀が普通だった。
賭け事ではなく、
男のたしなみだったんだ」
スカオ「噂には聞いたことが
ありますよ」
義父「今も当時の名残というか、
あくまで楽しいゲームの感覚で、
ときどきやるよ。
スカオくんは麻雀はできるか?」
スカオ「大学時代に覚えました。
野球部の先輩で、
お好きな方がいらしたので」
義父「ほう。だったら
そのうち卓を囲もうか」
スカオ「はい」
というわけで、本当に時々だが、
カヨコ父に付き合って
麻雀をする事があった。
この事が良くなかったのかも
知れない、今思えば。
ある日、カヨコが履歴書を持って
「話があるの」と言ってきた。
スカオ「パート?」
カヨコ「うん。私、結婚してすぐ
仕事辞めちゃったでしょ?
なんか、専業主婦って
向いてない気がするの」
スカオ「そうか」