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【第7話】スマホに突如義父から「娘と離婚しろ」とメッセージが→その時義父は俺の目の前にいたので…

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本編

カヨコ父は笑って言った。

この人でも笑うのか。

よく考えたら失礼な事を、

つい思ってしまう俺だった。

何しろ、指導者時代は

超怖かったから。

チームメンバーに厳しかったが、

自分自身にも厳しい人だったんだな。

今更ながら、俺は感慨深かった。

 

カヨコ「スカオったら、

お父さんの事を知ってたんだ」

 

スカオ「恩師だよ。コーチのお陰で、

俺はK中野球部でも、

早くからレギュラー入りできたし、

みんなも納得してくれた」

 

カヨコ「納得って?」

 

スカオ「俺は一年生で、

レギュラーだったんだ。

体育会系は、先輩後輩の間柄が

厳しいんだけど、俺はサキガケ

レオンズ所属だったお陰で、

上級生に一年生のくせして

レギュラーかよ、みたいな

態度を取られずに済んだ。

 

むしろ、レオンズ出身なら

レギュラーでもおかしくないって

扱いだった。コーチに厳しく

指導して頂けたから」

 

カヨコ「そうなんだ」

 

カヨコは目を丸くしていた。

父親の方は照れ臭そうだった。

でも、これは事実だ。

楽しいイベントが一切なく、

野球漬けだったレオンズ時代は、

結構キツかった。海でバーベキュー

大会とかやってる、別チームを

羨ましく思った事もあった。

 

しかし、野球一筋のストイックな

姿勢、厳しいと評判だった指導。

コーチのその態度があったからこそ、

中学以降の野球人生は楽しくなった。

レギュラー抜擢も、特別視も、

一歩間違ったらイジメの原因に

なりかねない要素だった。

 

でも、カヨコ父がコーチとして

有名で、その指導を受けたのなら、

早いうちからのレギュラー入りは

むしろ当然だと、

周囲はみなしてくれた。

だから、俺にとって

カヨコ父は本当に恩師だ。

もう会う機会が無いと

思っていただけに、

この再会は嬉しいものだった。