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本編

まだ、母の容体が急変した

という連絡は入ってない。

もしかしたら、俺が病院に

戻ったころには、母は意識を

取り戻しているかもしれない。

そんな淡い期待を持って、

俺は車を走らせた。

 

しかし。

まるで俺の到着を待っていたか

のように、母は朝方に

息を引き取ってしまった。

かろうじて、顔だけは見れたが、

声を聞く事は出来なかった

姉は泣き崩れ、父はぼう然と

立ち尽くした。俺も、

膝から崩れ落ちてしまった。

そんな!母さん!

早い、早すぎるよ!

 

魂が抜けたような状態で、

丸一日を過ごした。

念のため、2日分の有給申請書を

係長のデスクに置いて

来たけれど、忌引きの申請書も

必要になったようだ。

なんてことだ。まだ何一つ

親孝行していないのに。

孫の顔どころか、

結婚式にさえ呼べなかった。

 

頭の中が整理できないまま、

時間だけが過ぎた。

何度かスマホが鳴ったが、

そのまま放置してしまった。

気力が起きなかった。

申請書を見りゃ分かるだろう

という、ちょっと投げやりな

気分だったのだ。

それでも、何とか思い直して、

母の訃報を連絡はした。

助かった事に、係長は朝から

取引先に行っていて、あいつと

直に話さなくて済んだ。

総務部の担当者へ説明して、

急きょ忌引きをもらった。

 

そこまでは、覚えている。

後は真っ白だ。