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本編

サトシから事前に様々な話を聞かされ

ていたので、私に対する義母の

態度は、ある程度覚悟していたし、

義母にとって私は、『可愛い息子を

奪った憎い女』なのだろうから、

まぁ…理解出来なくも無いのだが…

 

コズエに対する酷い仕打ちは、

どうしても理解が出来なかったし、

とても容認出来るものでは無かった。

結婚2年目にツバサが産まれた時

には、愛する息子の血を受け継ぐ

男の子が出来たということで、

歓喜に溢れる義母の様子は、

周囲を驚かせるほどだった。

 

ツバサの顔を一目見た途端、

「サトシの赤ん坊の頃にそっくり…」

と呟き、

ポロポロと大粒の涙を流したかと

思うと、突然、病棟中に響き渡る

ような大声で万歳三唱を始めたのだ!

 

義母「うちの跡継ぎよ〜!!

バンザ〜イ!!バンザ〜イ!!

バンザ〜イ!!」

 

あまりのうるささに、私は病院や

周囲の人達に申し訳なくて、

とても恥ずかしかったものの、

 

(こんなに喜んでくれるなんて、

お義母さんも良いとこあるんだな…)

 

と、少し嬉しかった事を覚えている。

あ、もちろん、私に対する労いや

感謝の言葉は一つも無かったけどね。

ところが、その5年後にコズエが

産まれた時には、信じられないほどの

冷え冷えっぷりで…

妊娠の報告をした時には、

 

義母「もう歳だからダメなのかと

思ってたけど…スカコさん、

やったじゃないの!跡取りは

2人以上いた方が良いんだからね!

しっかり産んでちょうだいよ!」

 

と、嫌味混じりにも

喜んでくれていたのだが…