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【第11話】妻が入った風呂の後に、なぜか毎日ひもがある→後日、俺は救急搬送され…
前回の内容はこちら▼ 1話から読みたい方はこちら▼ 本編 医者「いやその……う〜ん……」 医者はしばらく黙り込み、 何かを考えている様子だった。 俺は一瞬、蕎麦のような アレルギーか?とも思ったが、 それならば、初日から 症状が出ていただろ...
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本編
スカオ「それって…業者の人が
見ても、ヨモギと区別がつかないほど
似てるってことなんでしょうか?」
医者「いや、業者の人なら
間違える事は無いと思いますよ。
あってはならないミスですし。
似ていると言っても、
見る人が見れば、簡単に
判別出来る程度だったはずです。
ですから…今回お使いに
なったヨモギは、奥様自身か、
あるいはお知り合いなどの素人が
採取した物なのだと思いますよ?
後で奥様に確認してみて下さい。
もしヨモギが
残っているようでしたら、
念の為、使わずに処分して下さいね」
スカオ「はい…分かりました…」
俺は衝撃と共に、何か言葉に
出来ない違和感を覚えていた…
そして何故か不意に、今日湯船の底に
沈んでいた、根っこの事を思い出し、
部屋を出て行こうとしていた医者に
声を掛けた。
スカオ「先生!あの……
トリカブトの毒は、葉っぱだけに
含まれているんでしょうか…?」
医者「いえ。確か…
特に根っこの部分に強い毒が
含まれていたと記憶しています」
スカオ「…………そうですか……
ありがとうございました……」
さっきまで俺は、医者が言っていた
ように、『もし本当に、
トリカブトが原因だったとしても、
故意ではなく、誤って混入した』
のだと思っていたのだが、
『特に根っこの部分に強い毒が
含まれている』と聞いた途端、
俺の中で、エミコへの疑惑が
ムクムクと膨れ上がっていった…