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【第14話】補聴器をイヤホンと間違えた警察「イヤホン外せ!」私「え?してません」→補聴器の説明をしても信じてもらえず…
前回の内容はこちら▼ 1話から読みたい方はこちら▼ 本編 コワモテ「さんざん絡んで、 しかも自分が下手こいたと 気づいたら、謝りもしねぇで 逃げんのかい」 スカミ(この人、常連さんだ!) お弁当を注文してくれた、 彼は常連客のコワモテさんだ...
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本編
コワモテさん、
キリキリと彼を問い詰める。
とうとう名前を言わせてしまった。
コワモテ「自分の勘違いと
決めつけで、何も悪い事してない
一般市民を困らせたんだ。
クレームは覚悟しとけよ!」
警官「は、はい!
すみませんでした!」
コワモテさんに一喝されて、
やっと男性警官は謝った。
そして、物凄い勢いで逃げて行った。
うん、あれは逃げたとしか
言いようがない勢いだ。
コワモテ「よう、スカミさん。
災難だったな」
スカミ「すみません、
遅れてしまって」
コワモテ「事故にでも遭ったかと、
気になってよ。見に来たんだ。
ある意味で事故ではあったな。
うぜぇ野郎につかまっちまって、
気の毒に。ああいうのは、
放っておいたらまた調子に乗る。
俺からクレーム入れとくよ」
コワモテさんは、にかっと笑った。
歯が白くて綺麗だった。
その後、フードデリバリー会社を
経由して、例の男性警官から
謝罪を受けた。
この警官はそそっかしいというか、
思い込みが激しいというか、
似たような問題をちょいちょい
起こしていたようだ。
上層部から〆られて、
人が変わったかのように低姿勢で、
ぺこぺこ謝って来た。
これに懲りて、
勝手な判断は控えるだろう。
私は今日も宅配に精を出している。
常連のコワモテさんに、
エビチリ弁当を届けに行くところだ。
気持ちよい風を受けて自転車を
走らせていると、心が弾んでくる。
やっと見つけた。これが私の天職だ。
おわり