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【第11話】補聴器をイヤホンと間違えた警察「イヤホン外せ!」私「え?してません」→補聴器の説明をしても信じてもらえず…
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本編
スカミ「補聴器ですってば」
警官「証拠は?」
スカミ「証拠?」
警官「保証書とか、何か無いの?」
また無茶ぶりしてきた。
いやいや。保証書なんか
持ち歩かないから。
スカミ「あなたも、
スマホとか持ってますよね?
保証書も一緒に持ってるんですか?」
警官「質問に質問で返さない。
聞いているのは僕ですよ」
スカミ「だから、普通に考えたら、
保証書は自宅にしまって
おくものじゃないですか?
持ってると思う方がおかしくない?
そういう話です」
警官「あなたね、ほんとは
イヤホンなんでしょ?
よくいるんですよ、
補聴器だって言い張る人。
そういうの、もういいですからね」
スカミ「話をそらさないでください。
あなたが保証書の話を
持ち出したんでしょうが」
ああもう、イライラする!
いちゃもんつけてるとしか
思えなくなってきた。
若い男性警官は、
大げさに肩をすくめた。
警官「僕はね、例えば保証書の
ような、イヤホンじゃないって事を
証明できるものはありますかと
聞いたんです。
あくまで例えばの話。
保証書にこだわる必要は無いんです」
えらっそーに!
だったら、いいわよ。
私が聴覚に障がいがある、
補聴器無しでは外を出歩けない身だと
証明できればいいんでしょ?
腰につけていたポーチから、
手帳を出した。