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【第22話】退院後の母が別人になっていた→その後知った最悪の真実に震えが止まらず…

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本編

そして、平然とあの家で暮らし続けて

いる、悪魔のような人たちのことが、

憎くて憎くて、反吐が出そうだった。

その後、山口さんの話を疑う訳では

なかったが、母の死を確認したくて

戸籍謄本を調べた。確かに母は、

私が5歳​​の時に亡くなっていた。

もう既に覚悟は出来ていたものの、

『死亡』と印刷された文字を

目の当たりにして、

 

(もしかしたら、まだどこかで

母は生きていて、いつかまた

会えるのではないか…)

 

という微かな期待は、

地に落ちた淡雪のように

静かに消えていったのだった…

 

それからは、年に何度か入っていた

実家からの電話に出ることは

なくなり、全て無視した。

最後に入っていた祖母からの

メッセージには、父が癌になって

しまい、治療にお金がかかることや、

母のふりをしていたあの女性が、

どこかの男と浮気をして

出て行ってしまい、

祖母が家事をしなければ

ならなくなってしまったことなどが

涙ながらに語られており、

最後には、一度家に帰って来てくれと

懇願する声が入っていた。

 

お金や、家事を押し付けるという

目的が透けて見えるメッセージを

耳にして、私は、スマホで文字を

送れない祖父母の為に、

ずっと留守番電話オプションを

付け続けていたことを後悔した。

これを機にオプションを外そうかと

思ったが、もういっそ実家との連絡を

断ってしまおうと決め、

スマホを一新し、

電話番号も変えてしまった。

 

それまでずっと、

(育ててもらった恩はあるから…)

と、完全に縁を切れずにいたが、

もし山口さんの言う通り、

本当に母の遺産が有り、

それを家族が使い込んでいたと

したら、もう家族への借りは無いと

思っていいだろう。本当の事は

分からないが、そう考えると

心がスッキリと軽くなった。

 

その後、実家がどうなったのかは、

もう分からない。知りたいとも

思わないし、二度とあの家の人たちと

関わるつもりはない。

天網恢々、疎にしてもらさず。

大好きな私の母に、地獄のような

苦しみを味わわせ、平気な顔をして

生きていたあの人たちは、本物の

地獄に落ちるに決まっているのだ。

 

私の家族は、私のことを本当に愛して

くれた、亡くなった母だけで充分だ。

そしてこれから先、出会えるであろう

伴侶や子供たちと慈しみ合って、

私はきっと幸せになるからね。

母の写真を飾り、お茶とお花を供えて

手を合わせながら、私は今日も、

天国の母に話しかけるのだった……

 

おわり