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本編

実は、私も同居家庭出身だった。

父方の祖母、母から見て

姑と暮らしていた。

母と祖母は仲が良くて、

実の親子とまでは言えないまでも、

お互いを尊重し合っている

関係だった。

そういうのを見て育った事もあり、

同居を軽く考えてしまったのは

否定できない。

 

スカコ「じゃあ、後は貯金に回して」

 

ケイト「そうそう!

この試算表によると、

俺とスカコの月収を合算すれば、

ここまでローンが組めるんだ。

頭金をできるだけ多く用意して、

スカコの育休期間も考慮して」

 

ケイトは熱心に語り、

だいたい2年くらいの同居で、

目標金額を貯金できるだろうと

私に言った。

そうしたらすぐ、

いい物件を見つけて、別居独立。

事実上の新婚生活は

そこからスタートしようとも。

ほんと、つくづく

チョロかったわよ、我ながら。

こんな話に、ほいほい

乗ってしまうなんて。

 

ローンを組む予定があったので、

まずは入籍する。結婚式は、

ある程度の余裕が出来てから。

ああ、取らぬ狸の何とやら。

自分に都合がいい、

ほとんど妄想といってもいい

計画をうのみにして、同居スタート。

 

さっそく、義母の洗礼を受けた。

のこのこやって来た私を

ギロリとにらんで

 

義母「言っておきますけどね、

私は役立たずを家に住まわせて

あげる気なんか無いですから」

 

スカコ「え?あ、はい」