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【第13話】天才の姉だけ溺愛する両親→発達障害の私は犬小屋に放置され…
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【第1話】天才の姉だけ溺愛する両親→発達障害の私は犬小屋に放置され…
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本編
父は真っ青になってがたがた震え、
姉は恐怖のあまり泣き出した。
母にいたっては、腰を抜かしていた。
コワモテ「てめぇらには、
俺の仲間がずいぶん世話に
なったからなぁ?
ささやかながら、
お礼をしてやらなきゃな、ええ?」
コワモテさんが、低い声で笑い、
私の家族達は全員が震え上がった。
仲間達が、どっと前に出て行き、
両親は彼らに取り押さえられた。
コワモテ「ガキは見逃してやる。
ま、見逃されたからって、
幸せとは限らねえがな。
おい、人でなしども、
さっさと来い!」
両親は、二人とも歯を
カチカチ鳴らしている。
母は失神寸前だったけれど、
みんな許さなかった。
追い立てるようにして、
二人を連れて行く。
どこへ行くんだろう?
スカミ「コワモテさん。
これからどうなるの?」
コワモテ「スカミの親には、
ちゃんと償いをしてもらう。
世の中、親が子供をいじめるなんて、
絶対に許されないんだよ。
仲間の仇は、俺がとってやるから、
安心して待ってな」
コワモテさんはそう言うと、
男の人を呼んで何か指示した。
そして、私に背を向けて
コワモテ「達者でな」
手をひらひらと振り、
他のみんなを追って行ってしまった。