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本編

あれから一週間、家族は

みんな帰って来ているはずだ。

家について、静かにドアを開けると、

中から勢いよく腕が伸びて来た。

がしっと胸ぐらを掴まれた。

母の腕だ。

 

母「どこに行ってやがったんだ、

このグズ!家から出ていいなんて、

許した覚えはないよ!」

 

母に、父と姉もいる。

さすがに私がいなくなったので、

焦ったようだ。みんなで

探していたのかもしれない。

 

母「ただじゃおかないよ、

覚悟しな!」

 

母が叫んだ時だった。

私の背後に、どかどかと

派手な複数の足音が迫って来た。

同時に、母が「ひっ!?」と

悲鳴をあげた。

 

コワモテ「そりゃこっちのセリフだ!

この鬼ババァ、てめぇこそ

覚悟しやがれ!」

 

母「だ、誰!?」

 

コワモテ「俺の仲間に

手ぇ出すんじゃねえぞ!

それこそ、ただじゃおかねえ」

 

母「ちょ、ちょっと!?

まさか、あんたらヤク……」

 

母の言葉を、コワモテさんは

聞いていなかった。

私を母から引き離し、

背中に匿ってくれてから

 

コワモテ「うるせぇ鬼ババァ。

だからどうした。

こんな小さい、

しかも自分の娘をいじめ倒すような

鬼に、何を言われても響かねぇな。

鬼はババァだけじゃねえぞ。

後ろに隠れてるとっつぁんと、

そこのガキ!

てめぇらもだ!人でなしどもが!」

 

家族へ凄んだ。