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本編
私はこの時、不思議に思いつつも、
まぁ、そういう事もあるか…と、
さほど気に留めてはいなかった。
ところがその数日後、ユイが学校から
帰ってくるなり、悲しそうな顔を
して、私をとがめてきたのだった…
ユイ「今日、お弁当の日だったのに…
私だけお弁当持って行かなかったの…
ママ、どうしてお弁当作るの
忘れちゃったの?」
アスカ「えっ!?お弁当の日??
ママ、知らなかったんだけど…
そんな連絡、いつ来たの??」
ユイ「お休みの日に、お知らせが
あったって、みんなのママは
知ってたって、そう言ってたよ?」
アスカ「お休みの日に?!
そのお知らせ、どんな形で来たの?
みんな、なんて言ってた?」
ユイ「わかんない…でも、
給食センターの機械が故障したから、
月曜はお弁当がいるって…
クラスのみんな、お母さんが
知ってたって言ってたよ?」
アスカ「え?
いったいどういうこと…???」
私には全く心当たりがなく、
見当もつかなかった。ユイもよく
分かっていない様子だったが、
自分1人だけお弁当を忘れてしまった
という事がショックだったようで、
すっかり落ち込んでしまっていた。
アスカ「ユイ、悲しかったね…
ママも知らなかったの…ごめんね…」
クラスのみんなが楽しそうにお弁当を
出す中、自分だけ、出せるお弁当が
無い…ユイがどれほど心細く、
恥ずかしく、悲しい気持ちだったかと
思うと、ただただ不憫だった。
それと同時に、学校に対して、怒りと
不満を感じずにはいられなかった。
(この前のゴミ拾い大作戦といい、
今回のお弁当といい…私にだけ
知らせが来ていないみたい…)
仕事から帰ってきたタケルに
報告すると、今後もまた大切な
お知らせが来なかったら、
困るのはユイなので、原因を
突き止めるべきだということになり、
明日また学校に電話をして、
スズキ先生に相談してみよう
ということになった。